「よーし、みんな集まったかぁ!?今日はみんなで映画鑑賞会だっ!!」

現在の時刻はこの家の時計で午後三時。今日はアメリカ宅で映画鑑賞会らしい。昨日の深夜アメリカから電話がいきなりかかってきた。多分向こうは夕方とか昼とかにかけているのだろうが時差を考えろ、時差を。でも時差のおかげでいつも以上にのんびりと家を出て間に合うのだが。
現在揃っているメンバーはわたしと日本とフランスとイギリスとスペインとリトアニアに中国にドイツ、そしてロシア。多分こんだけいるということは世界会議の名簿だかを見て片っ端から電話をいれたのだろう。勘が当たっているからイタリアはきっと寝坊、まだ寝てるだろう。

「食べ物はリビングのテーブルの上に沢山用意してあるから適当に食べてね」

アメリカが楽しそうに色々と説明しているがみんな話していて誰も聞いちゃいない。というか誰が床で誰がソファーかの席取り争奪戦。

「いやある、なんで俺が床ある!!」
「君らは床に座る風習があるじゃないか」
「私は床でいいですよ、普段正座ですし」
「君も床だよね?リトアニア」

結局中国、日本、リトアニア、何故かフランスも床に座ることにされる。

「えっ、お兄さんも床なのっ!?」

「じゃーん、ホラー映画ビデオをみんなで一緒に見ようと思いまーす(怖くて一人ではみれないので)」

、隣に来い」
「嫌だよ、アメリカとスペインの間座る」

「どんまいイギリス」

ショックを受けて放心状態のアーサーが床組に引き込まれた!(主に中国あたり)と言うわけで席がきまりました。
ソファー左からアメリカ、わたし、スペイン、ドイツ、ロシア。床左から中国、アーサー、日本、リトアニア、フランス。各所ブーイング何やらあったようだが気にしないで進めていた。

*

「ぎぁあおあぁぉあ!!!怖いよ〜!!!!」

「うるせぇよアメリカ!!」

「……ΖΖΖ」

「クスクス」

「ひぃぃぃっ」

「……………」

アメリカが怖がりすぎてなんも怖く感じないし、アーサーはそんなアメリカにキレているし、スペインは寝ているし、ロシアは真剣に観ているリトアニアにちょっかいだして驚かしているし、日本はなんか飽きはじめているし、中国は話の流れがよくわかっていないのかなんでこいつ死んだのとかぶつぶついっているし、ドイツは集中してみたいのに周りのせいで集中できていなさそうだし。フランス兄さんに至っては怖さで気絶。

結局ぐだぐだとしているうちに映画が終わってしまった。なんとなくこのメンバーらしいといえばらしいけれども。夕ご飯もアメリカの発案で一緒に食べて、そのまま解散になった。アメリカな泊まっていかないかと誘われたがアーサーに絶対に駄目だとアメリカかから引き離されて仕方なく自宅に帰ろうかとしたら胸のポケットに一輪の薔薇が刺さっていて、アーサーがつんとした顔で「じゃあな」と去っていったが顔はこの花と同じ色をしていた(格好悪いぞ)。

なんだかんだ楽しかったかもしれない。